「勉強が全然はかどらない」
「筋トレしなきゃと思うのに、ついダラけてしまう」
「読書を習慣にしようと思って本を買ったが積読になってしまっている」
こんな状況に陥ってないですか?
これはやらないことのメリットが優先する、「肯定的意図」が働いていると言えます。
肯定的意図についての内容はこちらの記事で書いてますので、よかったらご覧ください。
前回の記事ではやめたいのにやめられない。
しかし、上記の例でいくと、やらなきゃいけないのに始められないのでちょっと意味合いが違いますね。
「自分のヤル気を引き出す」にはどうするか?
そこで『アンカリング』という、ちょっとしたテクニックをお伝えしていきます。
アンカリングとは?
人に備わっている五感(視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚)の刺激という自然な過程を引き金にして望ましい状態をつくり出すために、過去に体験した望ましい体験を人為的(意図的)に引き出すことです。
条件付けをする
「〇〇だから、こうである」といった条件付けです。
この条件付けで有名なのが『パブロフの犬』の実験です。
ベルの音で呼ぶ⇒餌の時間を知らせる⇒犬が餌がもらえると認識し、よだれを垂らす
といった実験を繰り返した結果、ベルの音がしただけでよだれを垂らすようになったと言われています。
実はこの条件付けの特性をスポーツ選手なんかはよく取り入れられています。
有名なところでいけばメジャーのイチロー選手です。
バッターボックスに立って、バットを持った右手を前に突き出す仕草をする。
なぜこの仕草をするようになったかは諸説ありますが、これはイチロー選手なりの集中力の高め方なのです。
このように外的刺激を有効活用することで、内的反応を影響を与えようというのが『アンカリング』です。
リソース(資源)の活用
アンカリングを行う際、リソース(資源)となるものは「体験」です。
この時のリソースは、その体験の中にある「状態」を指します。
「勉強がはかどらない」なら、過去に一番勉強を頑張っていた時はないでしょうか?
もしくは、部活、仕事などでも自分が一生懸命になっていたときが必ずあるはずです。
その過去に体験したときの心の状態を引き出そうということです。
どのように活用していくか?
設定作業から始めます。
まず、自分にどういう刺激を与えて「ヤル気スイッチ」が入るようにするか決めます。
- 身体のある部分を押さえたとき
- ある音楽を聴いたとき
- ある写真や画像を見たとき
など、なんでもよいです。
次に、アンカリングを行うための5つのポイントがあります。
- 経験の強さ
- アンカリングのタイミング
- アンカーの独自性
- 刺激の複製
- 回数
1.自身が過去に経験した強烈な出来事を思い出します。
自分があの時頑張ってたなって思える体験です。
「その時の映像」「その時聞こえていた音」「その時感じていた事」
まで思い出せば記憶もより鮮明になるでしょう。
2.頭に鮮明に思い出しているタイミングで押さえたり音楽を聴いたりします。
時間にして10秒前後でしょうか。その後しばらくして、同じ動作を行ってその記憶を思い出すか確認します。
うまく思い出さなければ最初からやり直します。
3.自分自身がそうしないと思い出さない工程である必要があります。
例えば、「肩に触れたら思い出す」ようにしてしまうと、他人も触れやすい部分になるので勝手に「ヤル気スイッチ」が入ることになります。
4.単純に再現できる方法をとります。
複雑な方法にしてしまうとうまく再現できない場合が出てきます。
5.同じことを複数回繰り返すことでより強固なスイッチとなります。
まとめ
このように自分の気持ちを切り替えたいとき、引き金となるスイッチを設置することで感情のコントロールができるようになるテクニックです。
NLP心理学の前提に、
「心と身体は一つのシステムである」
という言葉があります。
思考や感情を変えたいなら、身体を動かせ!ということです。
私自身もスポーツジム通いを飽きずに継続できているのは、このテクニックのおかげだと思っております。
ぜひ、試してみて下さいね!